アメリカカンザイシロアリ脅威の外来種の実態・予防・対策・駆除
現在日本で猛威を振るう外来種アメリカカンザイシロアリの脅威の実態と、効果的な予防、日頃からできる対策をお伝えします。

アメリカカンザイシロアリの被害が年々日本で拡がっている
これまでの被害を拡げるシロアリについての認識
いままでの日本でのシロアリのイメージといえば、ジメッとした床下の地中から這い出てきて、家屋の柱などを食い進むものでした。
日本の代表的なヤマトシロアリ、イエシロアリ(イエシロアリはもともと外来種です)は乾燥に弱く、適度な水分がないと生きていくことができません。
家屋の中を上へ上へと進むには自分たちの身体を乾燥から守る必要がある為、土と自らの唾液で作った蟻道(ぎどう)と呼ばれるトンネルを木やコンクリートの表面などに作り、木材に食い進んでいくものがシロアリというのが私たちの認識です。


アメリカカンザイシロアリ 脅威の外来種
ところが、ある日突然に空中を飛んできて、家屋の二階からでも入り込み、水分の無い乾いた木材(乾材)でもバリバリと食べてしまう・・・。
地面から離れているはずの屋根裏の柱が先にボロボロと痛むなんてことは誰も考えていなかったのです。
これが現在日本で猛威を振るっている外来種のアメリカカンザイシロアリです。
土壌を介さず、水分の無い乾いた木材も食害するシロアリはレイビシロアリ科で「乾材シロアリ」とくくられ呼ばれることもあります。
乾材シロアリは、国内では本州・四国・九州に蔓延するアメリカカンザイシロアリと、奄美群島以南と沖縄ではダイコクシロアリが被害を広げています。

1970年代に国内で発見されたアメリカカンザイシロアリ
もともと日本にいなかったアメリカカンザイシロアリは、米国では西部カンザイシロアリと呼ばれ、カリフォルニア州を中心に猛威を振るっていました。そして、現在では世界中に分布しています。
ハワイやヨーロッパなどの諸国では、アメリカカンザイシロアリへの予防をしないと、木造の住宅を建ててはいけないというくらい、深刻な被害を発生させる種類なのです。
国内では1970年代に東京都の江戸川区で初めて発見されたと言われ、2023年現在では関東を中心に日本の主要都市で被害が報告されています。
経路は、輸入した家具に潜んでいた、とされています。そのほかに輸入された建築材料や木工品などにも被害が見られるケースが報告されています。
アメリカカンザイシロアリ発生マップ
2023年12月12日現在、ボロンdeガード®でアメリカカンザイシロアリの駆除/予防を行った発生マップです。
※場所の詳細は町名までとなっております。
アメリカカンザイシロアリ 被害の実態と羽アリの群飛
近年の住宅の高性能化による被害エリアの拡大
1970年代から始まった日本でのアメリカカンザイシロアリの被害は、2023年現在、主には暖かい関東以西に定着していると言われています。
しかし、近年の住宅は気密・断熱性がともに良く、アメリカカンザイシロアリが住み着いている家具等を持ち込むなどをした場合、たとえ寒冷地でも条件があえば活動する可能性は十分にあると考えられます。
特に関東以西では被害が多く見られる地域はある程度特定されており、いずれも住宅密集地です。
建築時に予防処理の施されていない密集した日本の住宅事情は、地中経由ではなく飛翔によって被害範囲を拡大するアメリカカンザイシロアリにとっては、とても繁殖のしやすい環境ということになります。
アメリカカンザイシロアリの羽アリと群飛
アメリカカンザイシロアリは毎年6月から10月の間の日中、新しい巣を作るために羽アリが飛び出して、家から家へ被害を拡げていきます。
これを群飛(ぐんぴ)といいます。
アメリカカンザイシロアリの羽アリの飛翔可能な距離はせいぜい数十メートルしかなく、飛翔で越えられない大きな河川や広い道路で被害エリアが区切られている事もあります。
しかし、一度被害が発生してしまうと、予防処理を施していない密集した住宅にはあっという間に被害が拡がっていきます。




被害は木造住宅だけではない
被害は木造だけではなく、先日当社が施工を行ったお客様は鉄骨造の住宅にお住まいでしたが、窓の木枠に被害がみられました。
お話を聞くと、天気の良い初夏に網戸を開け放している間に室内に入り込んできて、木枠を食べ始めたようです。
・・・障子を開け放ち、縁側に座り、そよ風に身を委ねる。こんな何気ない日本の原風景さえも気兼ねしないとできなくなる現状が迫ってきているのです。
アメリカカンザイシロアリの被害を見分けるには
お住まいにこんな症状が出たら・・・
さて、アメリカカンザイシロアリの生態や被害範囲、被害の状況を説明しましたが、では、大切なお住まいへの被害の出始めのサインをどこで見分けるかというと・・・
アメリカカンザイシロアリの出す「糞粒(ふんつぶ・ペレット)」にあります。
あるお悩み相談のホームページで「玄関にタラコをほぐしたような粒々が落ちていました・・・何かの卵なのか、とても不安です。」という質問を見かけましたが、まさに状態はその通りで、はじめて糞粒を見つけた方には何かわからないと思います。
また、糞粒に気付いても疑問に思わず、いつもの習慣で掃き掃除を続けて知らぬ間に被害が進行してしまうケースがよくあります。特に木造のアパートなど、管理を外部に委託している集合住宅でよくみられます。


アメリカカンザイシロアリの糞粒が被害のサイン
アメリカカンザイシロアリは適当な木部を食べ続けるうちに糞粒(ふんつぶ)を出します。
大きさは0.7mmから1mmほどの俵状で、6本の筋が入った粒です。
糞粒には食べた木材の色そのもので、淡い色の木材は淡い色の糞粒、濃い色の木材は濃い色の糞粒、そして大抵は散らばっているか、まとまって盛塩状になっているのが多く見られます。
糞粒自体はそのまま放置しても他の物品に変質等の影響がでることはありませんが、掃除をしてしまうと、被害箇所の特定が難しくなってしまう場合がありますので、調査までは動かさないほうがいいでしょう。
糞粒は、玄関の周り、建物基礎のキワ、窓枠の上、基礎通気口の縁、収納内、屋根裏など、おおよそ見つかる場所は決まっています。


アメリカカンザイシロアリの蹴り出し穴を見つける
アメリカカンザイシロアリは、土壌を介さず、木材の中を食べながら進み、木材の表層だけ残して内部にトンネルを作り、これを巣とします(土の蟻道は作りません)。やがて巣の中に貯めきれないほど糞粒を出すと、木材の内部から表面に小さい穴(直径1mmから3mmくらいまで)を開け、そこから糞粒を外に押し出すようになります。
これを蹴り出し穴(けりだしあな)といいます。
駆除や予防の際は、糞粒をたよりにこの蹴り出し穴を見つけることが最も重要となります。
蹴り出し穴は必ず木部内の長い長い巣につながっていますので、蹴り出し穴が見つけられないと、駆除が始められないのです。
また、アメリカカンザイシロアリの羽アリは、飛んできて適当な木材を見つけると、まず自らの羽を折って切り離し、木材の中に侵入していきます。家の中に1cmほどの羽や見慣れない木くずが落ちていないかも、初期に被害を特定する重要なサインとなります。


お住まいで糞粒を見つけたり、羽アリや羽を見つけた場合は、まずはご遠慮なく速やかに当社までご連絡ください。
ご相談・お見積もりは原則無料(弊社事業所近郊。他エリアはご相談ください。)としており、ご予算の相談に応じて、進行に合わせて、また部分を見極めての処理を行っております。
アメリカカンザイシロアリと合成殺虫剤
合成殺虫剤はアメリカカンザイシロアリには通用しない
現在日本のアメリカカンザイシロアリ駆除薬剤の主流である合成殺虫剤の類いは、たしかに駆除に強い威力を発揮しますが、有機化合物由来であることと、人体や環境等への影響を踏まえ残留しないように数年で成分が分解されるように作られています。
例えば、
近所一帯に被害が出ている
→ ある御宅が合成殺虫剤で駆除処理をする
→ 数年で薬剤の効果が消える。
これまでこのページを読まれた方なら、すでにお気づきかもしれませんが、被害エリア内で合成殺虫剤により駆除をし合っていても、効果の消える数年後にはまたアメリカカンザイシロアリが戻ってくることになり、被害により耐震性の低下が懸念される構造への危険を招くのです。
「密集した住宅地域」
「主流の合剤殺虫剤による駆除」
「数年で分解される効果成分」
これが駆除をしても駆除をしても、被害をうつしあい、アメリカカンザイシロアリによる被害エリアがどんどん拡がっている日本の現状なのです。
合成殺虫剤の効果切れにともない数年毎に再処理を重ねるということは、当然費用もともなってかさみます。
ネオニコチノイド系に代表される合成殺虫剤の健康と安全性への懸念
また、屋内でのネオニコチノイド系に代表される合成殺虫剤の使用は、人、特に子供、乳幼児、高齢の方などの健康弱者、またペットに不可逆的な健康被害の懸念があり、久しく健康被害が報告されています。
EUではネオニコチノイド系農薬への使用制限を設けて久しいですが、殺虫剤の怖さは、危険性がよく分からないことにあります。
健康被害や、再処理費用の増加でメリットを享受できるのは、住まい手ではないのは明らかです。
アメリカカンザイシロアリにはホウ酸処理が最適
効果が切れず健康被害を招かないホウ酸防腐防蟻ボロンdeガード®
日本ボレイトのボロンdeガード®(次ページ)の主成分であるホウ酸は、健康被害や揮発による吸入の心配がなく、屋内の空気を汚さないため化学物質過敏症やシックハウス症候群、アレルギーへの懸念もない、あわせて永続的な予防効果を発揮する、人と環境に寄り添った最適な木材保存剤なのです。

次ページでは、脅威の外来種アメリカカンザイシロアリに対して、有効な予防策である持続的な効果を持つ「ボロンdeガード®」と、これから新しくお住まいを建てる方、新築住宅や既存住宅(中古住宅)の購入を検討されている方、すでにお住まいに被害が出ている状況・疑わしい状況・被害を出さないための対策を解説します。
「ボロンdeガード®」を選んだ理由 - お客様へのインタビュー
【動画】ホウ酸防腐防蟻「ボロンdeガード®」を選んだ理由<Voice of the Customer>
お施主様、お客様、お客様に届けたい工務店の方々からのメッセージをご紹介します。
ホウ酸のもつ永続的な効果とアメリカカンザイシロアリ対策の機能、そして、なにより安全であり、シックハウス症候群や化学物質過敏症の懸念がないこと、総じての安心が選ばれた理由です。