プレスリリース

アメリカカンザイシロアリ、都内でも群飛時期に2~3か月の差

一般社団法人日本ホウ酸処理協会(以下、JBTA)は、外来種のシロアリ「アメリカカンザイシロアリ」の羽アリが飛ぶ時期(群飛時期)は地域によって異なり、全国一律に注意すべき時期を定められないとして住宅所有者へ注意喚起のためのプレスリリースを下記のとおり配信することにしました。アメリカカンザイシロアリの被害拡大を防ぐためにも、情報周知をお願いできればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

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(以下、プレスリリース全文)
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プレスリリース 2026年8月27日
一般社団法人日本ホウ酸処理協会(JBTA)

アメリカカンザイシロアリの群飛時期は「地域ごと」に異なる、都内でも2~3か月の差

一般社団法人日本ホウ酸処理協会(以下、JBTA)は、外来種のシロアリ「アメリカカンザイシロアリ」の羽アリが飛ぶ時期(群飛時期)は地域によって異なり、全国一律に注意すべき時期を定められないとして住宅所有者へ注意を呼びかけています。当協会が把握している事例では、8月から10月にかけて群飛が確認されている地域もあり、いままさに注意が必要な時期を迎えています。羽アリや木くず状のフンを見つけた場合は、発見場所と日時を記録し、写真を撮ったうえで専門機関へご相談ください。

同じ東京都内でも中野区は5~7月、昭島市は8~9月

協会が相談・施工対応を通じて把握した事例では、同じ東京都内でも中野区は5~7月、昭島市は8~9月と2~3か月の差が確認されています。また、神奈川県横須賀市では9~10月、兵庫県尼崎市周辺では6~7月に群飛が確認されています※1。シロアリの羽アリといえば春から初夏、というのは日本在来のヤマトシロアリなどの話です。アメリカカンザイシロアリは、主に6~9月の日中に群飛するとされますが、ヤマトシロアリとは異なり、少数の羽アリが長期間にわたり飛び立つことが特徴で、文献では環境条件によっては一年中羽アリが生産される可能性も指摘されています※2。実際に当協会の事例には、文献が示す6〜9月の前後にあたる5月や10月に確認されたものも含まれており、アメリカカンザイシロアリの群飛時期を一律に区切ることはできません。

全国へ広がる外来種シロアリ

国内では1976年に東京都江戸川区で初めて確認され、その後、兵庫県、神奈川県、和歌山県、大阪府、千葉県、埼玉県、沖縄県、宮城県など全国各地で被害が報告されています。京都大学生存圏研究所などの報告※2では、2006年の時点ですでに、本種を「散発的な被害を与える種ではなく、日本全国に広く薄く分布する種ととらえるべき」とし、全国で数千軒以上の被害家屋があると推定しています。横浜市の調査では、被害住宅1軒を中心とした半径300m以内で43軒からフンが確認され、周辺地域へ広がる可能性が示されています※3。

床下だけでは発見できない

アメリカカンザイシロアリは土中ではなく乾いた木材の内部だけで生活します。そのため、「床下だけでなく2階や小屋裏にも営巣する」「家具や建具にも被害が及ぶ」「建物内に複数の巣を形成することがある」「床下中心の点検だけでは発見が難しい」という特徴があります。前述の文献も、被害が家屋上部、特に屋根部材に集中して発生しており、イエシロアリやヤマトシロアリを対象とした現在のシロアリ防除システムでは本種に適切に対応することは困難であることを指摘しています※2。木くずのような粒状のフンや羽アリの発生が、住宅所有者が異変に気付く重要なサインになります。

中野区の無料相談会には33名が来場

こうした中、東京都中野区では2026年5月20日、区民向けの「シロアリ無料相談会」が開催されました。きっかけは区議会での議論です。区内の一部地域で被害が深刻化している実態を受け、2025年(令和7年)11月の第4回定例会で対策を求める一般質問が行われ、区は被害の集中する地域へのチラシ配布と相談会の実施を約束しました。配布されたチラシには、駆除だけでなくホウ酸による木材の長期保存についても記載されています※4。相談会にはJBTAが一般社団法人関東しろあり対策協会とともに相談員として協力し、当日は33名の区民が来場、JBTAは25組以上の相談に対応しました(いずれも当協会調べ)。相談内容は「新築時の予防方法」「現在発生している被害への対応」「調査方法や駆除方法」など多岐にわたり、実際にシロアリ防除工事を行う技術者が個別に助言しました。なかには30年以上にわたり被害に悩まされてきたという住民もおり、問題の根深さがうかがえます。中野区は2026年(令和8年)7月の区議会(第2回定例会)でも、チラシ配布と無料相談会の継続的な実施を検討していくとしています※4。行政による相談機会が設けられたことで、多くの住民が住宅の維持管理に高い関心を持っていることがうかがえました。

羽アリや木くずを見つけたら専門家へ相談を

羽アリや木くず状のフンを見つけた場合は、発見場所や日時を記録し、写真を撮影したうえで専門機関へ相談することが重要です。JBTAでは、ホウ酸処理による木材の長期的な防腐・防蟻技術の普及を進めるとともに、相談対応や技術研修、自治体との連携を通じて、住宅の長寿命化に向けた情報提供を今後も継続してまいります。

※1 当協会調べ。相談・施工対応を通じて把握した情報に基づく。

※2 出典:吉村剛・ユリアティ インドラヤニ(京都大学生存圏研究所)『日本におけるアメリカカンザイシロアリ被害の現状と対策』『家屋害虫』28巻1号 37~45頁、2006年6月

※3 出典:春成正和・富岡康浩『横浜市におけるアメリカカンザイシロアリの発生状況および防除』(2004年12月)

※4 出典:中野区議会 令和7年第4回定例会 会議録(2025年11月26日、大沢ひろゆき議員一般質問に対する区答弁)

https://kugikai-nakano.jp/view.html?gijiroku_id=7097&s=&#S1

中野区議会 令和8年第2回定例会 一般質問一覧(大沢ひろゆき議員「アメリカカンザイシロアリへの対策について」)

https://kugikai-nakano.jp/honkaigi3.html?ippan_shitsumon_id=99&nen=2026#S

中野区ホームページ「シロアリについて」

https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/kenko_hukushi/pet-eisei/pet-doubutsu/shiroari.html

 

<一般社団法人日本ホウ酸処理協会(JBTA)>

所在地 :〒101-0031 東京都千代田区東神田2-6-2 タカラビル7階(日本ボレイト株式会社内)

代表理事:浅葉健介

事業内容:ホウ酸処理に関する技術開発・施工指導・資格認定を行う専門団体

URL    :https://housan.jp/

 

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